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ぼくらのふしだら ネタバレ あらすじ感想!無料情報もあり♩

大見武士さんの「ぼくらのふしだら」に1巻からハマってしまいましたので、ご紹介(ネタバレ)しちゃいます。
SF好きな方もそうでない方もおススメ☆
無料試し読みもできます♪

ぼくらのふしだら 1

ぼくらのふしだら 漫画の概要

時間を止める能力を与えられた主人公みなみ。
便利な能力ではあるものの、この能力を使うにはある副作用があって…。
それを抑えるために幼馴染に手伝ってもらうが、次第に物語は破滅の道へと進んでいく…
青年向けSF漫画☆
完結まで賛否両論の嵐が巻き起こりました!

 

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ぼくらのふしだら ネタバレ

人生というのはすり鉢状で何もしなければずり落ちてしまう。
幸せになりたければ全力で登り続けるしかないんだ。
「ただいまご紹介にあずかりました副会長に就任した結城美菜実です」

体育館の壇上に上がり生徒たちの前で挨拶をする美菜実。

緊張のためかわずかに汗ばみ呼吸も荒いように感じられる。

「絶対失敗するわよ、あのネクラは!」

集会後のトイレで美菜実と小・中学で一緒だった幼馴染の安済は友人に吐き捨てるように言った。

「あいつみたいな頭でっかちでトロい人間の仕事じゃないだろうに・・・・」
「そもそも成績だって下がってんのにバカよアイツ!」
「きびしーなー安済は」

そんな話をする二人の背後の個室の扉が開く。
美菜実だ。

「あ、結城さん・・」

しまったとバツの悪そうな友人と対照的に安済は逆切れする。

「・・・盗み聞きとはいいシュミよねー」
しかし美菜実は反論しようともしない。
「・・・不快にさせてしまったのならごめんなさい自分の力不足は自覚してますが、役職に恥じぬ働きをするようがんばりますので・・・」

そこで美菜実はにっこり微笑んだ。

「どうぞご指導ご鞭撻よろしくお願いします」

とても高校生が同級生に話す言葉と態度ではない。

 

安済は目を吊り上げムカつくしかない。

「ぜ~~ったいばかにしてる!」

美菜実が去った後に遠吠えするのが精一杯。

トイレを出た美菜実に声をかけてきたのは担任の男性教師。

今日の美菜実のスピーチを褒めることもそこそこに切り出したのは不登校の男子、鏑木のこと。

「いつまでも休まれると俺の評定に響くんだよなー幼馴染なんだろ?なんとかしてくれよー」

「・・・すみません力不足で。なんとかして近日中に出るよう説得しましすから・・・」

 

男性教師は美菜実の肩に手をのせ、

「いやいやホントに助かるよーホントにいい子だなぁ~~」

そんな上っ面のコメントを聞きながら美菜実は先ほどと同じように微笑む。

(だったら自分でしてくださいよ。この怠慢教師)

でも美菜実は「いい子」だから口には出さない。

7年前、浮気に走った母、再婚した父に捨てられた美菜実はその辛い過去から学んだことがあった。

(価値のない人間には愛される資格がないのだと)
(だから私は価値のある人間になると決めた)

そのために勉強をして県下有数の進学校に進み、指定校推薦をとるために生徒会に入り、内申の点数を稼いでいるのだ。

だから・・

「だから余計な事をしているヒマはないのだけど先生の心証を下げるわけにはいかないし、しかたなく来るしかないのよ。あなたを誘いに。鏑木信一くん。」

幼馴染の信一は不登校の引きこもり。

本や紙屑が乱雑に床に放置された部屋で座り込んでいた。

「それは大変だねぇ、美菜実ちゃん」

 

しかし美菜実の頑張りは信一には他人事だ。

 

学歴の必要性を力説する美菜実にも困ったような顔をするばかり。

 

「もうそういうのやめたら?人の価値って能力とか社会的地位でもお金でもなくその人の内面・・・人格じゃないの?」

それは美菜実が必死で積み重ねてきた今までを否定する言葉。

「絶対に違う」

「人の価値は自分でではなく他人の評価で決まるのよそんな物で価値が決まるのならなんで私捨てられたの??私は中身まで価値がないから捨てられたの?」

「ごめん、美菜実ちゃん。でも僕は価値とか関係なくー」

肩に置かれた信一の手を振り払って美菜実は宣言する。

「私、あなたの「なるようになる」って考え方が大キライよ!」

美菜実の価値観は他人の評価の中にある。

わけもわからず両親に捨てられた美菜実には自分の中に価値観を見出すことなどとてもできなかった。

部屋を出て行った美菜実の姿を見送って信一はつぶやく。

「・・・でも僕は価値があろうがなかろうがキミの事が好きなんだよ・・・・・」

 

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