詐欺師には、人を騙し金銭を巻き上げる白鷺(シロサギ)、異性を餌とし、心と体を弄ぶ赤鷺(アカサギ)、人を喰らわず白鷺、赤鷺のみを喰らう黒鷺(クロサギ)がいる。父親がシロサギに嵌められて起こした一家心中で、唯一生き残った黒崎(クロ)は、この世のシロサギを喰い尽くすため、家族を破滅させた張本人であるフィクサーから情報を買うクロサギとなった。
※リンク先の検索で「制服でヴァニラ・キス」と検索してください。無料試し読みもあります。
クロサギ 漫画の無料ネタバレ
第53回小学館漫画賞一般向け部門受賞の作品。2006年には連続テレビドラマの原作となり、後2008年には映画化もされた人気作品です。
シリーズとしては続編にあたる「新クロサギ」「新クロサギ完結編」が刊行されています。
詐欺という犯罪行為にスポットを当ててストーリーが展開するサスペンス系の物語。
詐欺師を特に人を騙して金銭を巻き上げる詐欺師を白鷲(シロサギ)、異性を餌にして心と身体を弄ぶ詐欺師を赤鷺(アカサギ)と表現し、シロサギ、アカサギのみを標的にする詐欺師を黒鷺(クロサギ)と表現しており、タイトルのクロサギはこれに当たります。
主人公は元々父親がシロサギによって嵌められ行き詰まり、一家心中を起こした末1人生き残った青年という背景を持っており、全てのシロサギを食い尽くすためにクロサギとして詐欺師に立ち向かっていくという内容です。
勧善懲悪的な展開が多く、主人公が詐欺の被害者に出会ったりその情報を得たり、という入り口から詐欺師を嵌めて突き落とす、という結末までが流れるように出来上がっているので、ある種の安心感というか爽快感的なモノが感じられると思います。
テレビドラマの「水戸黄門」や「必殺仕事人」にも似た快感がある作品ですが、主人公自身が詐欺師という社会に適合しているとは言いにくい立ち位置ですので、どこかダークな雰囲気もあるストーリーになっているのが、定番の勧善懲悪モノとは一味違った作品に仕上がっている一因とも思います。
詐欺といういつ自身に降りかかってきてもおかしくないと思える身近な犯罪行為にスポットを当てたサスペンスストーリーなので、興味を魅かれる部分も大きく感じるかと思います。
画の方も安定しており読みにくく感じる人は少ないかと思います。特別美麗、というような作風ではありませんが、物語を読み進めるにあたって引っ掛かりを覚えるような部分も無く、ついつい流れるように読んでいってしまいます。
サスペンス系、特に社会の暗部や犯罪を中心的に取り上げた作品が読みたい、という方にはオススメの作品です。
※リンク先の検索で「クロサギ」と検索してください。