1966年初夏、横須賀(よこすか)から地方の高校へ転入した薫(かおる)。幼い頃から転校の繰り返しで、薫にとって学校は苦しいだけの場所になっていた。ところが転入初日、とんでもない男と出会い、薫の高校生活が意外な方向へ変わり始め…!?
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坂道のアポロン 漫画の無料ネタバレ
第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞した作品。2012年にはテレビアニメ化もされ話題になった作品です。
1966年の長崎県佐世保市を舞台に、主人公のジャズとの出会いと変化していく高校生活、主人公とその周囲の恋愛模様などを描いた物語が中心に描かれています。
登場人物のセリフの端々や、音楽を聴くための機器がレコードだったりと、古く懐かしい日本、というような雰囲気が端々から感じられる細かい描写がどこか優しい、心温まるような印象を生み出しているように感じました。
青春の1ページとジャズが合わさったストーリーと聞くと、「ジャズやるべ!」のキャッチコピーが印象的だった「スウィングガールズ」を思い出します。また最近ではジャズを中心に取り上げた漫画「ブルージャイアント」も人気になっています。
坂道のアポロンはジャズそのものよりも一昔前に描かれた青春模様、恋愛模様の比重が大きい作品という印象を受けました。ジャズそのものに興味がなかった、という人でも問題なく楽しめる物語になっていると思います。
横須賀から長崎県の佐世保に転校してきた主人公西見薫が、川渕千太郎との出会いをきっかけにジャズの魅力にはまり、千太郎の幼馴染である迎律子と親交を深めていく。そして親交を深めるうちにそれぞれの胸の内には様々な感情が芽生えるようになっていき…
ジャズという縁で結ばれつつ、様々な模様を描いていく人間関係と青春のストーリーは、劇的な展開を見せるというよりは静かに、しかし力強く展開していく、というような表現が合うように思います。
読んでいる内に夢中になり、ついつい次の巻に手が伸びていくような魅力があふれています。
情緒あふれる物語、描写が好きな方にはぜひオススメしたい作品です。
作中に登場した楽曲などを収録したオリジナルサウンドトラックが発売されているので、そちらを聴きながら読み進めると、より一層作品と楽しめるかもしれません。
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