私の中で作者の津雲むつみさんといえば深いストーリーを描く漫画家さんでおもいつく方です。
とくに人間の心の傷や闇に対する繊細な表現が本当お上手だなと思います。
闇の果てからのあらすじをネタバレ!
貴子はある日犬の散歩中に草むらで乱暴されたうえで亡くなったと思われる女児の遺体を発見し、そのまま倒れてしまいました。
じつはただ単に驚いて倒れたわけではなくて貴子にはその女児と同じく幼いころに男に草むらの中で乱暴された過去があったのです。
その殺された女の子と昔の自分の記憶が重なり貴子はまるで自分が殺されたような気分になります。
その後警察が第一発見者である貴子に目撃時のことをいろいろ訪ねにやってきますが、貴子はそのことを思い出すだけで嘔吐してしまいます。
そんな状態なんで貴子の両親は警察に貴子の過去のことを話し、しばらく事情聴取を控えてほしいと申し出ます。
しかし刑事の高橋は早く犯人を捕まえるために何度も面会をもとめます。
犯人が早く捕まってほしいキモチは一緒なので貴子は高橋に会うことに。
しかし発見時のことを話しているうちに結局は気持ちが悪くなり倒れてしまいます。
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闇の果てからその後の展開と感想
高橋と貴子は刑事と目撃者という関係から男女の仲になって行きます。
男性にトラウマを抱える貴子としては高橋ははじめてつきあう男性です。
これは貴子にとって男性に対するトラウマ克服のためでもありました。
高橋は貴子の過去も知っていたので、清い交際としてスタートします。
貴子は高橋にもっと近づきたいと思う反面、体は男性である高橋を拒絶します。
そんな貴子を高橋は「治らない傷はない」と辛抱強く支えます。
そしてその後貴子は過去の自分に向き合うために自ら過去をたどり始めます。
はじめの目撃した事件と貴子の過去の呪縛、はじめての男性高橋との恋、そして幸せになるまでの過程がとても丁寧に描かれていてとても読みごたえのある作品です。
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