今回はまるいぴよこ先生の描く『キモコワな彼女』の紹介です。
5つの短編で構成されています。
全ての話に共通しているのは「依存」。
心の闇とか隙が呼ぶものなんでしょうか。
お金であったりお酒であったり、セックスや宗教、それから家族。よっかかりすぎるとなんでもおかしくなってしまうもんなんですね。
こんなの絶対いやだなと思うけど、自分の身の回りにあっても決しておかしくない生々しさを実感できるコミックです!
キモコワな彼女 漫画の無料ネタバレ
キモコワな彼女 ~母性のない女~
コンパニオンのバイトをすることにした真美は、そこで強烈な女の先輩に出会った。
中野エリカ27歳、既婚者で二人の子持ち。コンパニオンなのに前歯がない。浪費家で、後輩の真美達に平気で集るような人だった。
バイト先だけの関係だしと思っていたのに、家が近いと知られてしまった真美。家に押しかけられ子供の面倒を押し付けられてしまう。預かった子供達は大人しい。よくよくみれば酷い虐待の跡があった。翌朝になってやっと姿を現したエリカに確認すると、悪びれもせずしつけだと笑う。ゾッとする真美。
しばらくしてエリカはバイト先に来なくなった。クビになったらしい。
関わりがなくなったとホッとする真美だが、ある日突然インターホンが鳴る。そこにいたのはエリカだった。
▶︎まんがを無料で立ち読み危険な水
佐野ナルミ32歳。身長162cm体重37kg。
骨と皮のような姿になるまでになにがあったのか。
日々の生活の不安不満から酒に依存するようになったナルミは、長女の入学式の時、校内で飲酒し酔っぱらうというとんでもない失態を起こしてしまう。
アルコール依存症と診断され2か月の入院を経て家に戻るが、すぐに酒に手を出してしまったナルミ。道端で粗相したままいびきをかいて寝ているところを娘に見られる始末。
依存から抜け出せず入退院を繰り返すナルミは、死んだ方が夫や子供の為だと思うようになっていた。
そんな時、同じくアルコール依存症の年下の男性と出会う。
「どうせ死ぬなら好きなだけ飲んで死のう」
二人は手を取り合って病院を脱走する。
幸せ?プチ大家族
5人の子供を持つ松田智子38歳。
狭い安アパートに夫と子供達7人で暮らしている。
夫は宅配の仕事をしていたが、事故を起こし借金を抱えてしまった。
その頃3人目の妊娠中だった智子。
市の福祉課に相談し無事出産する事ができたものの、借金を抱えて慣れない仕事をする夫はストレスのはけ口を智子に求めた。
それは暴力ではなくセックスだった。
避妊をしてくれない夫。当然のように妊娠した。
子供達が大きくなり、智子は夜働くようになった。
子供たちはその背を見てしっかり育っていたが、夫は今では働く事さえしなくなった。
どうしてうちはこんなに子供がいるの?と長女に聞かれ、家族が多い方が楽しいでしょと返すしかできない智子。
長女は中学に上がる。小学校に上がる息子もいる。
でも制服も満足に用意してやれない状況で、智子は体の異常に気付く。
神様の家
夫の転勤が決まり、社宅があくまで夫の実家に同居することになった香は不安を抱えていた。夫の実家には夫の両親と義姉家族が既に同居している。そして皆ある宗教の熱心な信者だった。
離れて暮らしていた事で一線を引いていた香。長男である夫も信者ではなく、義実家から宗教の勧誘もなかったが、同居を始めた途端、義母達の態度は一変した。
執拗に入信を迫られる日々。子供たちも宗教に染められていく。親族一同信者なため、香は異端扱いされるようになった。
優しい夫はあくまで優しいだけだった。家政婦状態で辛辣な言葉をかけられる香を見ても助けてもくれない。そればかりか入信すれば丸く収まるとまで言うように。
周りに救いはない。香はせめて子供だけでも連れて実家に逃げようとするが……。
ずる暮らし
小1の娘と同じ年の女の子がいる家族が引っ越してきた。女の子の名前は美織ちゃん。すぐに仲良くなった子供達は、朝一緒に登校するようになった。
ある日、美織ちゃんは傷だらけで現れた。
車とぶつかったと言う。
ちょっと痛いけど平気だという美織ちゃん。
美織ちゃんのお母さんに声をかけたが「よく転ぶのよ」とそっけない答えをする。
美織ちゃんの家はお父さんがいないはず。
けれど男の人の出入りが頻繁にあった。
娘が言うにはあれは美織ちゃんのお父さんで今は別々に住んでいると言う。
色々訳ありそうな家族だが、なにより美織ちゃんの事が気になる。
怪我をする回数が増え、体に傷や痣が増えていく。
困っているのなら話してごらん。
その問いかけに泣き出した美織ちゃん。
内緒にしてね、と前置きして話し出した内容は衝撃的なものだった。